平成27年9月13日(日)、奈良県歯科医師会館にて第5回学校歯科医研修会が開催されました。
東大阪市ご開業の久保憲昭先生が、「スポーツ歯科医学の現況について」と題してご講演されました。
スポーツをしている時に歯や口をケガすることは多く、場合によっては一生痕が残るようなケガをすることもあります。ぶつかりあうようなスポーツで特にケガが多いとされていますが、こういったケガを予防してくれるのがマウスガードです。
マウスガードを大きく分けると、スポーツ用品店で売っているものと、歯科医院で製作するものとがあります。スポーツ用品店で売っているものは、上手く作れないとすぐに外れてしまったり、違和感が大きかったり、噛み合わせが調節されていないのでケガの予防効果がなかったりと、あまり上等なものではありません。
歯科医院で製作するマウスガードは、しっかりと型どりをしてから専用の機械で成型するので、ぴったりしており外れにくく、呼吸もしやすく、ケガの予防効果も高いことが研究で示されています。
マウスガードの着用が義務化されたスポーツも増えてきてはいますが、義務ではないからといって着用しないでいると、あとで後悔することになりかねません。マウスガードの寿命は短いですが、歯は一生使いますので、スポーツをされる方は歯科医院で製作するカスタムメイドのマウスガードをぜひお勧めします。
スポーツ用マウスガードに健康保険は適用されませんので自費負担となります。当院での費用は8000円です。
引用文献:スポーツは良い歯から(前田芳信 編著、大阪大学出版会)