歯磨きのお話

投稿者: | 2014年11月11日

歯科医院に通院し、「虫歯治療が終了したら」「歯周病治療が一段落したら」、歯科医院での「治療」はおしまいです。

しかし、できるのならば、治療が終わったあと、皆さんに「虫歯にならないように」「歯周病が進まないように」、気をつけていただきたい、というのが私たちの気持ちです。

では、「虫歯にならないように」「歯周病が進まないように」するためにはどうしたらよいでしょうか?

じつは科学的に証明されていることなのですが、現在「虫歯予防」「歯周病予防」として、最も有効と言われているのは、「歯磨き」です。(虫歯予防に関してはフッ素塗布と歯磨きの併用が1番有効と言われています。)

とても単純なことですね。しかも、これを読んでおられる方のなかで歯磨きをしたことがない方は一人もいないと思います。少なくとも1日に1度、多い方では3~4回磨いてくださっていると思います。それも毎日繰り返してくださっていることでしょう。

それでも、「虫歯にならないように」「歯周病が進まないように」することは難しいと、世の中の大多数の方が思ってらっしゃると思います。

それは「磨いている」≠「磨けている」だからです。

 

ここにお口のなかの写真があります。

一見したところ、とてもきれいに見えますね。

染め出し前

染め出し前

しかし、磨き残しを赤く染める液を塗って確認すると、磨き残しが赤く染まっている箇所がたくさんあります。

染め出し後

染め出し後

このように、一見してきれいに見えても、実際は磨けていない箇所があるのです。

当院では、検診のときなど、このように患者さんの歯に残った磨き残しを染めてからお口の写真を撮らせていただき、その場で写真を見ていただき(特に普段見えない箇所、奥歯の内側など)、患者さんご自身にどこか磨けていないのかを確認していただき、歯磨き指導をしています。

希望があれば、印刷して、写真をお渡ししています。

 

予防歯科、プラークコントロール、オーラルケアなどと、時代によりいろいろな言い方をされていますが、患者さんにご自身でしっかりと歯磨きをしていただくことに変わりはありません。

「正確な知識」と「ちょっとした手間をかけること」で、虫歯や歯周病の予防は可能だと私たちは信じています。

歯科医院はその「予防の補助」を行い、できる限り、歯科医院での「治療」から遠ざかっていただくのが私たちの希望です。